学会会長挨拶

会長就任にあたってのご挨拶

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特定非営利活動法人 海洋音響学会会長 蜂屋弘之

 

 このたび、海洋音響学会会長に選任され、大変光栄に存じますとともに、責任の重さを強く感じております。会長二期目ということになりますが、同時に選任された渡辺好章、川崎良道両副会長並びに理事の皆様と、海洋音響分野と本学会の発展のため、精一杯努力していきたいと思っています。


 2015-16年度の事業では、発足後40年を超えた本学会として、これまでの事業内容を継承しながらも、現在の会員の皆様の要望に応えられるよう改善を図ってきました。その一つが講習会の拡充です。2014年度の講習会から、海洋音響学会が編集した「海洋音響の基礎と応用」をテキストに系統的な講習を行う形式に変更しましたが、大変好評だったため、2015-16年度もその形式を継続し、2016年度には賛助会員の皆様に、参加がより容易となるように、賛助会費1口あたりの無料参加者を1名から2名に増加させていただき、広い会場も確保して開催し、多くの皆様に参加いただきました。また、談話会、シンポジウムの内容の見直しの一貫として、関連研究機関での開催や施設見学なども企画しました。2016年度は、防衛装備庁の艦艇装備研究所での開催を行うことができました。若手の会員による発表も活発化してきており、2017年5月に開催された研究発表会では、若手を対象とした優秀論文発表賞へ応募された発表も13演題と、全体の40%を占めていました。


 海洋を巡る我が国の状況ですが、第2期海洋基本計画は、平成25年4月に策定され、29年度末で5年が経過します。海洋基本計画はおおむね5年ごとに見直し、必要な変更を加えることとされており、次期(第3期)海洋基本計画の策定が進められています。その中で、「海洋の安全保障」、「海洋の産業利用の促進」等が主要テーマとして提言されていますが、今後、海洋音響技術が支えるべき分野は大きくなるものと思われます。その一方で、我が国における海洋音響技術者、研究者の数は、いまだ十分とはいえません。2016年11月28日〜12月2日にハワイ(ホノルル)において、日米音響学会の第5回ジョイントミーティングが開催され、本学会副会長の渡辺先生は、このジョイントミーティングの日本側実行委員会委員長を務められましたが、水中音響、音響海洋学、生物音響など海洋音響学会に関連する分野での講演の中に占める日本側の発表件数の割合は十分とはいえず、一層の努力が必要と感じました。


 国際的な地位向上のためにも、本学会定款に掲げられた、「海洋音響学、海洋音響技術の普及を図り、わが国の科学技術の進歩発展の促進に寄与する」という目的達成のため、研究発表会の開催、学会誌の発刊、シンポジウム・談話会の開催、webでの情報発信、技術講習会の開催、学会刊行物の提供などの普及啓蒙活動をさらに充実させるとともに、学術調査研究事業である研究部会、奨励事業である各表彰、企画交流促進事業である海洋工学会の活動も活発化させていきたいと思います。


 会員の方々にとってより有意義な学会となるよう着実に前進したいと思いますので、会員の皆様のご支援を心からお願い申し上げます。

 

2017年6月1日